2021年 11月 03日
主を畏れる
本日の宣教より 2021年10月24日
詩篇 72:1~14 左右田 淑子
・詩篇72篇は、王へのとりなしの祈りとなっています。表題に「ソロモンの歌」とありますが、紀元前10世紀頃イスラエルに神殿を完成させた、絶頂期のソロモン王が想定されているようです。また、救い主の到来を期待した詩とも言われています。
・王に関する規定について、申命記には次のように記されています。
申命記17:18「彼が国の王位につくようになったら、レビびとである祭司の保管する書物から、この律法の写しを一つの書物に書きしるさせ、世に生きながらえる日の間、常にそれを自分のもとに置いて読み、こうしてその神、主を畏れることを学び、この律法のすべての言葉と、これらの定めとを守って行わなければならない。そうすれば彼の心が同胞を見くだして、高ぶることなく、また戒めを離れて、右にも左にも曲ることなく、その子孫と共にイスラエルにおいて、長くその位にとどまることができるであろう。」
・詩篇72:5は、2018年に発行された聖書協会共同訳聖書では「王が、太陽と月のあるかぎり代々にわたってあなた(神)を畏れますように」となっています。旧約聖書の原文のヘブライ語では、この5節で「ヤーレー」という「畏れる、恐れる」という意味の動詞が使われています。詩篇72:5では聖書協会共同訳が原文により近い翻訳と思いますので、今回は「王が、太陽と月のあるかぎり代々にわたって神を畏れますように」の御言葉に聞きたいと思います。
・王が主を畏れることで、豊かな平和が保たれる、弱い者の命が救われる、とあります。先ほどお読みした申命記でも、王が生涯、神の言葉に聞き、主を畏れることを学ぶことにより、王の心が同胞を見くだして高ぶることがなくなるであろう、とありました。「主を畏れる」その先に、人を見下して高ぶることのない世界、すべての血が、すべての命が尊ばれる世界があると本日の詩篇は語ります。
・聖書は繰り返し「主を畏れよ」、そして、主なる神以外のことに関しては、繰り返し「恐れるな」と語っています。
マタイ10:28「また、からだを殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、からだも魂も地獄で滅ぼす力のあるかたを恐れなさい。二羽のすずめは1アサリオンで売られているではないか。しかもあなたがたの父の許しがなければ、その一羽も地に落ちることはない。またあなたがたの頭の毛までも、みな数えられている。それだから、恐れることはない。あなたがたは多くのすずめよりも、まさった者である。」
・主を畏れること、そして、主以外を恐れないこと、これは私たちにとっても生涯のテーマとなるのでしょう。私たちは誰を畏れ、どこに立つのか、日々御言葉に聞きながら歩みを続けていきましょう
by ohmiyabap
| 2021-11-03 10:34
| 宣教